楽天ビジネスが本当に恐ろしい

えげつないビジネスで天下に名をとどろかせている楽天のサービスで「楽天ビジネス」というのがあって、端的に言えば案件ベースのマッチングサイトなんですが、わからん人は適当に「楽天ビジネス」でググって調べてください。

で、会社でも契約して僕も毎日見ているんだけど、これがすごい。

ページ数10ページのサイト制作とかで、平気で予算3万から7万とかで仕事出している人がいる。「桁間違ってるんちゃうの?」とか思うんだけど、本気でこの値段でやって欲しいと思っているみたいなのです。

そして、それに応札している人が10件とか平気で出ている。

あのね、最高額7万で仕事できたとして、それってメール何通かやり取りして、2、3回会って打ち合わせしたら人件費だけで消えてしまう額でしょう。とてもウェブ制作なんてレベルの値段ではない。それでもやる人がいる。

とにかく実績が欲しいのか、それともメンテナンスとか何か別のところで設けようとしているのか。詳細はわからないけど、7万のウェブ制作なんて仕事が当たり前になったら、平成の女工哀史というかそんなんで会社がまわってゆくはずがない。なんだか背筋が寒くなってきた。

10万でA8ネットと同様のシステム開発なんてのもあった。できるわけねぇだろ。でも応札している人が何人もいた。

これは富士通だのNECだのが公共のシステムに1円入札なんてのとはわけが違う。あれは保守費をたんまり取れるから成り立つんであって、楽天ビジネスの案件は今もこれからもどう考えたって儲かりっこない話でしかない。それなのにやる人がいる。なぜなんだ。

そして、こんなひどいマーケットに参加するのに、楽天には月々2万円以上の参加費を払わなければならない。楽天儲け過ぎだろ。楽天ビジネスなんてシステム、それこそ楽天ビジネスで募集したら10万くらいで作る人がいそうだ。

どうしてこんなことになってしまったのか。月に2万円も払って出てくる仕事なんて全く割に合わないものばかりだ。それでも出せば大勢の人が応札してくる。

ここの価格がベースになって仕事がまわるようになったら、事務所経費も人件費も通信費も交通費も払えっこない。会社なんて絶対にまわらない。給料なんて出せるわけがない。

それでも仕事は流れてゆく。私にはその理由がわからない。